ヒト肝細胞

DefiniGEN ヒト肝細胞

DefiniGENヒト肝細胞は、初代ヒト肝細胞の多くの機能特性を示す、高機能凍結保存細胞製品です。単層で増殖させた場合、細胞は典型的な肝細胞の形状である、タイトな敷石状形態を示し、二核細胞も存在します。初代ヒト肝細胞に匹敵するレベルで、アルブミン産生、グリコーゲン貯蔵、CYP450 mRNA発現および触媒活性を含む重要な肝細胞機能が観察できます。DefiniGENの肝細胞はミトコンドリア酸化によるリン酸化を介してATPを生成するため、グリコール分解を介してATPを生成する不死化肝細胞株で観察される不利な現象である「クラブツリー効果」を示さず、かつミトコンドリア毒物学的用途に適している細胞です。解凍による機能回復後、DefiniGEN肝細胞は、肝炎のライフサイクル研究のための有効なモデルとなる15〜20日間の効果的なプロセスウインドウを有し、CD81、SR-B1、Claudin-1およびオクリンなどの重要な肝炎マーカーが初代ヒト肝細胞と近いレベルまで発現します。

製品ID:

Def-HEP WT
フォーマット  凍結保存
細胞数 ユニットあたり6~9百万細胞個
疾患 無し(健常ドナー)
細胞生存率(解凍後)

>70%

 

肝細胞形状

Def-HEPは高機能化されたヒト肝細胞です。解凍後にプレート上に播種された細胞は、肝細胞の特徴である、密に詰まった「敷石状」の形状を再現します。

図1. Def-HEPの細胞モルフォロジー。肝細胞の特徴して敷石状と双核状であることが確認できる

 

肝細胞変異マーカー

Def-HEP細胞からは、初代肝細胞(PHH)に見られる特異的マーカーであるアルブミン分泌、A1AT産生、グリコーゲン貯蔵やLDL吸収等(図2)が確認できます。Def-HEPは、多くの研究分野において初代肝細胞(PHH)の代替品として利用されています。

図2. Def-HEP WTにおける機能解析。(A) アルブミン分泌、倍率10倍、(B) PAS染色によるグリコーゲン貯蔵、(C) 蛍光染色によるLDLコレステロール吸収

 

肝細胞変異マーカー分析

 

QPCRによる解析から、Def-HEP細胞は初代肝細胞(PHH)と近い主要肝細胞マーカーを示していることが確認できる。アルブミン分泌、A1AT産生、グリコーゲン貯蔵、LDL吸収等の機能を有することについても確認している。

図3. 各種肝細胞おける遺伝子発現解析。Def-HEPによる遺伝子発現は初代肝細胞(PHH)に近い。またDef-HEPにおけるPHHのレベルは極めて低く、これは細胞の機能が成熟されていることを示している。

 

複数のCYP450活性の誘導

Def-HEP細胞におけるCYP450誘導活性評価結果は、初代肝細胞(PHH)と近いことを確認しています(CYP1a2はomeprazole誘導によるERODアッセイ、CYP450はrifampicin誘導によるPGloアッセイ結果)。

図4. 解凍後のDef-HEP肝細胞における複数のCYP活性評価結果。結果より、Def-HEP細胞によるCYP活性はPHHと比較可能なレベルであること、誘導に関してはPHHと近いレベルにあることがわかる(CYP1a2はomeprazole誘導によるERODアッセイ、CYP450はrifampicin誘導によるPGloアッセイ結果)

 

肝炎マーカー解析

Def-HEP細胞の複数のバッチによる遺伝子解析の結果、CD81、SR-B1、Claudin-1およびオクリンを含む重要な肝炎マーカーを再現可能な状態で発現することを実証しております。 観察されたマーカーのレベルは、PHHと極めて類似しています。(HepG2細胞ではすべての重要な肝炎マーカーが発現されません。)

図5. SR-B1、CD81、Claudin-1およびOccludinを含むDef-HEPにおける主要なC型肝炎マーカーの存在を実証するために行われた遺伝子発現分析結果

 

代謝活性 - クラブツリー効果の影響を排除

 

Def-HEP WTにおいては、グルコース培地の有無によって、MTT細胞増殖アッセイにより評価したクロルプロマジンの肝毒性の数値が影響を受けないことが実証されています。これは、細胞株等と比較し、私たちの細胞はクラブツリー効果の影響を受けにくい状態にあると考えております。

図6. Def-HEP WTがクラブツリー効果を受けにくいことを実証した試験結果

 

ミトコンドリア毒性

 

Valinomycin(0.3~600nM)およびPapverine(0.03~60μM)を48時間、Def-HEP WTに投与することによって評価したところ、両化合物とも有意な濃度範囲によってミトコンドリア毒性を引き起こすことが文献で実証されています。 細胞生存率は、CellTiter 96水性非放射性細胞により評価しました。 ValinomycinとPapverineの両方において、顕著なミトコンドリア毒性を発現しました。

図7. バリノミシンおよびパパビリンをDef-HEP WTに投与した際の典型的なミトコンドリア毒性